生産者さんインタビュー:熱意あふれる若き就農者(角井頼功(かくいらいた)さん:前編)
道の駅つるにお野菜や加工品を出荷している生産者さん方に、さまざまな角度からインタビューをする「生産者インタビュー」企画の第4弾。
今回は道の駅つるの若き生産者の一人、角井頼功(かくいらいた)さんにインタビューさせていただき、農業に込める「熱い」思いを語っていただきました。
前編は、農業の世界に足を踏み入れたきっかけ、農業にかける思いなど、角井さんのお人柄に注目してご紹介していきたいと思います。
角井頼功さんのプロフィール
角井頼功(かくいらいた)さんは、道の駅つるにとうもろこしやブロッコリー、キャベツ、干し芋などの野菜を出荷してくださっています。
角井さんは埼玉県の川越市出身で、小学生の頃に都留に引っ越してきて以来ずっと都留で生活されています。農業の世界に飛び込んだのは、今から2017年、角井さんが23歳の時です。
農業を始めたきっかけ
角井さんが育てているブロッコリーの苗
−農業を始めたきっかけはどんなことだったのですか?
高校を卒業してから都留市内の企業に就職し、しばらく勤めていましたが、ふと「このままでいいのかな」と考えるようになり、以前からずっと自分がやっているイメージがなんとなくついていた「農業」を初めてみようと思ったんです。
やるなら今だろう!とすぐ職業訓練校に入り、農業を学ぶことにしました。ちょうどその頃、道の駅つるができたんです。実際に農業を始めたのは25歳の時です。 |
−若くして農業を始めることに怖さはなかったですか?
農業って「セミリタイア」や「アーリーリタイア」で始める人が多く、のんびりした「第二の人生」のように捉えられがちですが、実際には体力や予算も必要で、始めるのに若いに越したことはないなと思います。実際にやってみると、いくつもわからないことがあって、乗り越えなければいけない壁があるので、そこにぶつかるのに若いうちでよかったなと思っています。 |
苦労する点ややりがい
−農業をやっていて大変なことは何ですか?
大変なことで言えば、今は農地を借りてるので、全てが一からというところですね。土づくりから始めて、野菜が育ってみないと土壌に栄養が行き渡っているのかどうかも分からなかったり、土地を貸してくれている方の都合で場所を変えることになったりと、「少し進んだらやり直して」ということが多いです。 |
有機野菜も試してみたのですが、無農薬がいかに難しいかということがよくわかりました。できるだけ使いたくはないのですが、農薬を使わずに出荷できるほどの綺麗な野菜にするのは難しくて、試行錯誤しながらやっています。 |
−農業のやりがいを感じる点はどこですか?
農業をやっていてやりがいに感じるのは、考えたことや行動したことが生活に全て直結していることです。
生活を維持していかなければいけないからこそ、よく考えざるを得ないですし、国際情勢などの社会のさまざまな問題に興味を持つようになりました。その上で最善の策を考えて行動しています。課題を乗り越えるプロセスを楽しんでいる自分もいますね。 |
やりがいとは少し違うかもしれませんが、農業を始めたおかげで仕事と休憩時間の境がなくなって、全て自分の時間という感覚になり、精神的に穏やかな毎日が続いています。世間体のようなプレッシャーも感じず、そういうことに興味がない自分がありのままで楽しめるものとして農業は合っていると感じています。 |
若い人たちへのメッセージ
やりたいことは本当に早くやったほうがいいです!早く始めた分だけ、課題もわかってそれを乗り越えて、より良くやっていく方法が見つかります。
そのやりたいことも一生続くわけではなく、あくまでも人生の一部になると思います。そう考えると、絶対やりたいことはやったほうがいい。
農業も体力や技術に左右されますが、社会のレールからそれる怖さで踏み出せていないなら、人生はそれだけじゃないよと伝えたいです。 |
今年度初めて、道の駅つるの生産者組合の役員になった角井さん。
野菜と向き合うことも人と向き合うことも大切に、全力で考え、取り組んでいらっしゃる印象でした。責任感が強く、この取材を受けるのも、一つの決意表明のようなものでもあるとおっしゃっていました。
都留の農業の次代をつなぐ、エネルギッシュなご活躍に期待ですね。
今回の記事は前編でしたが、後編は角井さんの生産されているお野菜や加工品にフォーカスを当ててご紹介していきたいと思います。どうぞご期待くださいませ!
後編はこちら!>>
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この記事を書いた人
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